第2章 出会い
「「「「「ちょっと待ったああああ!!!」」」」」
「ごふっ?!」
大根にかぶりつこうとしたまさにその時、今まで私と天使の会話を茫然と眺めているだけだった他の5人が、急に息を揃えて立ち上がった。
「…え、な、何事?」
今度は私が茫然として立ち尽くしていると、5人は各々目にも止まらぬ早さで自分の取り皿におでんの具をよそい、一斉に私の前にかしづくような体勢で整列した。
みんなそれぞれ、はんぺん、こんにゃく、たまご、ちくわぶ、すりみ…と、違う具が載せられている。
「「「「「俺の(僕の)もどうぞ!!!!!」」」」」
「………は、はぃ?」
…そう、これが私と彼らの、
ちょっぴりおかしな、恋物語の始まりだった。