第2章 再会
落ち着いた雰囲気のBarの片隅で4人で小さな机を囲み幹事2人を労うようにグラスを合わせる。
安田大倉風月「カンパーイっ‼」
安田風月「やっと終わった~」
「幹事、お疲れさま」
大倉「でも、何で急に同窓会なんてするってなったん??」
安田「俺ら、今年で30やん??その前にやりたいなって思ってん」
風月「なんだかんだ言いながら結構集まったから、懐かしかったね(笑)」
「でも、みんなそれなりに歳重ねていってるよね」
大倉「男子なんかヒゲ生やしたりして、おっさんになってたなぁ(笑)」
「結婚して子供いたり…もう、そんな歳なんだね(苦笑)」
安田「ちゃんはどうなん??」
風月「あれだけ男子にかこまれてて既婚者なわけないでしょ(笑)そういうしょうちゃんは??」
安田「僕??出会いがなかなかないねんなぁ(苦笑)風月ちゃんは??」
「風月、プロポーズ待ちなんだよ~‼」
大倉「幸せいっぱいやんか(笑)」
風月「もうっ‼恥ずかしいやん‼たつくんは??月歩と付き合ってるの??」
大倉「あー…付き合ってはないねん。たまたま同じ会社で働いてて仲良くしてんねん」
安田「でも、会話が同棲してる恋人やで??」
大倉「そんなんやないねんけどなぁ(苦笑)…俺さ、何年か前にバイクで事故してん。その時に大学を卒業してから2年間の記憶がないねん…」
安田風月「……」
大倉「俺の中の空白の2年間の中で大切なものを忘れてしまってる気がして…。その記憶が戻るまでは付き合ったらアカン気がして…(苦笑)」
風月「…月歩はその事知ってるの??」
大倉「一応話してる。思い出すまで付き合えないとも言ってる」
「そうなんだ…」
安田「まあ、ゆっくり思い出したらエエんちゃう??そういうのって焦ってもアカンやろうし」
大倉「せやなぁ(苦笑)」