第30章 おそ松くんからのプレゼント
「わははー!! すっげぇー!!!」
と初めて見る景色に驚いたのか十四松くんが屋台がある通りを走り抜ける。それを見てトド松くんは、
「ちょっと十四松兄さん! 危ないよ!」
とまるで保護者のように注意をする。
「松野ちゃんたちごめんね。僕十四松兄さんの後追うから花火見る時にでも合流ってことで」
と言い残し、トド松くんは十四松くんの後を追っていった。残された私たち3人だったが、
「あっ! 私財布忘れた……」
と女の子は突然言い出す。
「じゃあ私の……」
「あーいいいい、取りに帰るから。どうせ定期効くし。それじゃ!」
と女の子は走り去る。ということは残されたのは私とおそ松くんだけ……ってえっ。
(女の子……まさかね)
「いやー結局俺たちだけかよ。まあ色々見てこーぜ」
そんな状況の中、おそ松くんはやたらとノリノリであった。