第25章 おそ松くんと十四松くん
野球部が休憩に入ると十四松くんはすぐに私たちのところへ駆け寄ってきた。
「おそ松にーさんどうしたのー? ほしゅー?」
十四松くんは独特な話し方が特徴的だった。
「はぁ? ちげーよ。学級委員の仕事」
おそ松くんはすぐに否定をした。
「あっ、そっか……んっ、その子は?」
と十四松くんはおそ松くんの隣にいた私の方へ視線をやった。私は自分から話そうとしたが、おそ松くんがチョロ松くんとの初対面の時同様、
「この子は俺と同じクラスで学級委員やってる松野ちゃんだ!」
と言い出した。
(だから私が話すのに……)
「あっ! 前に聞いたことある……えーと……うん、松野ちゃん! 僕らと一緒だー」
と十四松くんは笑顔で言っていた。その表情を見ていると、こちら側まで笑顔になれる気がしてきた。