第23章 松野たちは改めてコンビニへ
あの時のこと……私はおそ松くんの誕生日というより、六つ子の誕生日にリストバンドを運良く渡せた。しかし、それは六つ子へのプレゼントでありおそ松くんにだけ特別な気持ちは伝えられなかった。なのであの日、2人でコンビニへ行ったのにも関わらず、おそ松くんは帰ってしまった。その理由が分かったのは図書室での会話、俺だけ特別が嫌というものであった。それはチョロ松くんが関係していた。私はその言葉に納得したのだが、やはり、誕生日の日に決めたことへの信念は貫きたい。なので今、景気付けを理由にリベンジを兼ね、おそ松くんと2人でコンビニへきた。
「はい、着いた。じゃあ好きなの選んで」
私はそう言うと、
「えー、何にしよー……おごってもらえるとかラッキーじゃん」
とウキウキになるおそ松くん。この前とはうって代わり、違う表情である。数分悩み、
「じゃあこれにしよー」
とおそ松くんが手にしたのはアイスであった。
「うん。分かった」
と私はアイスを受け取り、レジでそれのみ支払いを済ませた。