第22章 松野たちの補習後
「あーあ、てかやる気ないって言ってた時点で予想はついてたけど」
私はおそ松くんに対して、思っていたことを言う。
「るっせーなー……てかもう無理だっつーの。他の教科も赤点あるしー……」
と言いながら、おそ松くんは顎を机に付けてふてくされていた。
「他、何があるの?」
私は気になって聞いてみた。
「えっ、何って……まず科学だろ。で後は、国語に英語…日本史に現代社会……」
と指で数えながら、それぞれの教科を言い出した。
「あっ、でも数学はなんとか頑張ったんだぜ」
と最後にドヤ顔。それを聞いて私は、
「数学は頑張ってたもんね……てか分かった。景気付けにコンビニ行くよ」
と言う。なぜコンビニか。それはあの時のこともあったから。
「えっ、いいの?」
と言うおそ松くん。
「まあね……ほら、私の気が変わらないうちに行くよ!」
と言い先に教室を出る私。
「あっ、待ってよ!」
と後を追うおそ松くん。この時私は、いつもとは立場が逆転しているように思えた。いつもならおそ松くんの背中を追う私。一瞬、新鮮さを感じていた。