第21章 松野たちの補習
実は私のテスト結果、科学のみ赤点を取ってしまっていた。数学に関しては、チョロ松くんのお陰で公式を覚えたりと対策し、なんとか赤点を逃れたのだが科学は手付かずとなり、補習となった。ちなみに補習の内容とは、テストで出た問題と全く同じものを受け、目標点以上取れればよいという簡単なようで難しいものである。科学の補習を受けるために教室へ行くと1人の生徒が座っていた。
「おっ、おそ松くん!」
「よぉ! 松野ちゃんじゃん」
そこにいたのはおそ松くんだった。私はおそ松くんに近寄り、
「なんでいるの!?」
もちろん聞いてみることにした。
「そりゃあ、赤点取ったからでしょ」
おそ松くんは堂々と言い張った。
「そんなことよりさー、松野ちゃんも補習?」
おそ松くんはニヤニヤしながら私に問う。
「そっ、そうだけど……」
おそ松くんは私の言葉を聞いて笑い出した。
「まっ、まじで!? いやー、まさか松野ちゃんが赤点だとはね……」
私はとても恥ずかしくなった。
(まさかおそ松くんと同類になる日がくるなんて……)
「はいはいそうです」
私は強気でそう返すと、とりあえずおそ松くんの隣に座ることにした。