第19章 松野たちのすれ違い
私は鞄の中にある六つ子一覧表を取り出した。チョロ松くんのところを見ると、
【チョロ松(三男)→真面目クズ、緑色】
そしてイラストにはおそ松くんが口をへの字にしているように描かれていた。
(これは……ドルオタだって分かんないや)
クスッと笑い一覧表を見つめていると、おそ松くんがそれを覗きこむように、
「うっわー、そこに書くの忘れてたのかよー……なんかごめんな。ドルオタのせいで……
ガラガラガラ〜
すれ違いみたいになっちゃって……あいつからちゃんと聞いておけばよかった……」
「まあそれもあるんだけど……あの……おそ松くん……」
「んっ?」
「後ろ……」
私はそう言うと、おそ松くんは後ろを振り返る。
「誰がドルオタだ」
そこにいたのはチョロ松くんだった。もちろん私はチョロ松くんの存在に気づいていて放った一言であった。