第14章 チョロ松くんとの会話
ペンギンショーが終わり、おそ松くんと水族館内の出口へと向かう。
「どっ、どうだった?」
突然、おそ松くんは私に話しかけてくれた。しかしいつもの明るい様子はなく、少し戸惑う雰囲気で。
「うん……楽しかったよ。ペンギンってあんなに速いスビードで泳ぐんだね」
私も戸惑いつつだが、なるべく普通に返してみた。
「そっ、そっか……」
その後も素っ気ない会話が続いたり続かなかったり。出口までの距離は、先ほど通った時よりも長く感じた。出口付近に着くとおみやげ屋があり、
「あっ、俺ちょっとそこ寄ってから行くから先に外で待ってて……」
とおそ松くんは言う。すると、下を向き早歩きでおみやげ屋の方へと向かって行った。その行動が早すぎたため、私はおそ松くんに一言も声をかけられなかった。