第9章 松野班
「じゃあ後は班名かな……うーんと……」
私はそう言う。ここは悩みどころである。ほぼ初対面の人たちで一体どんな班名にすればよいのか……と思っていたが、
「松野班なんてどうです?」
急に男の子くんが提案し出す。すると、
「あっ、それ私もいいと思ってた」
と女の子さんも言い出す。そして、
「めっちゃいいじゃん、それ! よし、そうしよう」
おそ松くんも賛成。なんとあっさり決まってしまった。
「松野ちゃんもいいよね?」
念のためなのかおそ松くんが私に聞いてきた。
「別に……気にはなるけど……」
とは言ったものの、これ以上の答えは出そうにないので私は用紙に“松野班”と書いた。