第8章 松野困る
困っていると突然、私の前に影ができていた。上を向くと、
「何困ってんの?」
そこにいたのはおそ松くんだった。
「別にいいでしょ。一緒の班になれそうな人がいないんだから……」
私がふてくされてそっぽを向いていると、
「じゃあ俺らと組まない?」
なんとおそ松くんが一緒の班になろうと誘ってくれた。
「えっ……」
私は思わず声を漏らしてしまう。
(だっておそ松くんとって……もしかして2人だけとか? いやいや、班は3人からって先生言ってたし、俺らもってことはもう1人くらい男の子とかいるよね……)
私が戸惑っていると、
「あっ、もしかして俺と2人だけかと思った? けど違うんだなー……後1人、男子だけど組もうって決めてる子いるから。でも男子2人と松野ちゃんって……なんかハーレムみたいじゃね」
おそ松くんはニヤつきながらこちらを見てくる。
(一瞬でも2人だけだと思った自分も恥ずかしい。てかハーレムって……それめっちゃ恥ずかしくない? なんかまたここでも学級委員かよ、仲良すぎって思われるの嫌だな……でももうこれしか方法が……)