第47章 おそ松くんをお誘い
チョロ松くんの告白を断ってからの翌日。学校に着くと早速、
「よっ、おはよ」
とおそ松くんが挨拶をしてくれた。
「おはよう」
と私は返す。すると、
「昨日あの後チョロ松となんかあったの? あいつ帰ってきても特になんもないの一点張りでさー……だからなんか気になっちゃってて……」
おそ松くんは昨日のことを聞いてきた。そして今言っていた言葉から考えてみれば、チョロ松くんの口からはフラれたと言うことを聞いていないと思えた。私は考えた挙句、
「いや……特には」
と隠し混じりで返してしまった。
「ふーん……てっきりデートのこと決めたのかと思ってた」
(あっ、そうだ)
「あのね、デートなしになったの!」
私はこの時はしっかりと事実を伝えた。そして、
「都合が合わなくてね……それでなんだけどさ」
私は鞄から映画のチケットを取り出す。実は昨日のことである。