第45章 チョロ松くんとの(プチ)デート
「やっぱりそうだったか……」
チョロ松くんはため息混じりでそう言った。私はとりあえず疑問をぶつけてみた。
「えっ、なんで私がおそ松くんのこと好きだって分かったの?」
「だってさっきの補習の時? 僕廊下通ったんだけど、めっちゃ仲よさそうに話してたし。てか実は言うと図書室で勉強してた時からかな。同じクラスの学級委員だからかもしれないけど松野ちゃん、僕と花火大会の時に2人きりになったけど、その時にはなかった笑顔が見えた気がする。でもまあ僕はその笑顔とかに惹かれてたんだけどね」
とチョロ松くん微笑ましく話す。私はなんだか胸が少し苦しくなった。チョロ松くんに申し訳なくなった。そして思わず、
「ごめん」
謝ってしまった。それに驚くチョロ松くんは、
「なんで謝るのさ! だってしょうがないだろ。誰かを……好きになったらそんな些細なことでも覚えてられるんだから。実際、僕松野さんに一目惚れだったし……」
と照れながら話すチョロ松くん。なんともその表情は可愛かった。私は、
「そんな風に想ってくれていたんだ。じゃあ……ありがとう」
謝罪ではなく感謝を伝えた。