第44章 松野ちゃんの決心
私はこの時悩んでいた。それはチョロ松くんからの告白の件について。未だに返事を返していない。しかしそれは付き合えませんと伝えるだけ。本当は映画に一緒へ行く時に伝えようかとも思ったが、それはさすがに交通費等の関係上避けた方がいいとも考えていた。だからこそ2人きりの今、
「あのさっ!」
(思い切って)
「前の告白の件でお話したいことが……」
チョロ松くんは急な話にビクッとなっていた。告白した張本人であるのにも関わらず。
「あぁ……でも焦らないで落ち着いてからでもいいから。それに映画もあるし……」
(いや、チョロ松くん。私はもう充分に落ち着いた。だからこそ……)
「本当は映画行く日の当日にでも伝えたかったんだけど……でもまあ色々考えてね。それでなんだけど長話になっても困るんで近くの店入りませんか?」
(お店へ行こう。そしてちゃんとフルんだ)
この時の私の決心はもう充分に堅かった。