第43章 松野たち、偶然の再会
文化祭の件について断りを入れた直後、おそ松くんは、
「まあお2人さんは先にデートだもんな」
とニヤニヤしながら話す。チョロ松くんは、
「はぁ、なんでおそ松兄さんが知ってんだよ!」
と急に怒鳴る。ということはおそ松くんにそのことは言ってなかったのか。
「てかさ、バレないとでも思ったー? チョロ松ー、お前が今回のテストの点数悪かったのも俺に勉強教えてくれなかったのもみんな松野ちゃんに告白したのが原因だろ? でさ、デートのこと考えてたり? めっちゃ分かりやすかったんだけど?」
おそ松くんは全てを分かっていたように口に出す。私も実際は思っていたことだったが。その直後、チョロ松くんは赤面していた。やはりそうであったか。私はおそ松くんの言い方のせいか、罪悪感でいっぱいになった。その後すぐに、
「まっ、松野さんは悪くない! 今回のは俺の責任だ。だから……松野さんは責めないでくれ」
チョロ松くんは必死に応える。その言葉を聞いて私自身も心が軽くなった。しかし私はその状況で何も言えなかった。
「そっか。まっ、結局は俺この場にいたら邪魔者だよなー……そんじゃ!」
と言い残しおそ松くんは駆け足で場を後にしていった。