第42章 松野たちの補習後 part.2
「テストやめ! はい、じゃあ後ろから答案用紙回して」
先生の指示通り答案用紙を回し、前の人が先生へ用紙を届け、確認が終わったところで各自解散となった。ちなみに前期中間の補習と流れは同じである。
「松野ちゃんどうだったー?」
とおそ松くんが話す。確かこの流れも同じ。私は、
「まあ……大丈夫」
普通に返した。
「そっか。じゃっ」
とおそ松くんは立ち上がり、早速帰ろうとしていた。
「あっ、待って!」
私はおそ松くんを引き止めてしまった。きっと彼が先に帰るのが嫌だったのかもしれない。欲が出た。
「えっ?」
おそ松くんは急に呼ばれて振り返る。その後、
「なになに?」
と問う。なので上手いこと口実を作り、
「多分赤点逃れたからさ。数学以外の問題用紙今渡しちゃうね」
と言った。
「そっか。サンキュー」
こうしておそ松くんは私がいるところへと戻ってきた。