第36章 松野たちの手持ち花火大会
開封が終わると付属のろうそくを立て、買ったライターで火を灯す。みな1本ずつ花火を手に取り、火に付け始めた。時におそ松くんは両手に花火を持ったり、トド松くんが今流行りの花火で宙へ文字や絵を描き写真で撮影したりと盛り上がった。そして最後は小さいが打ち上げ花火をみんなで見た。私の隣にいたチョロ松くんは、
「綺麗だな……」
と呟く。その横で私は、
「うん……」
と呟く。そしてチョロ松くんは、
「あっ、松野ちゃん。さっきトド松が撮ってた写真。あれ後で送ってもらったの松野さんにも送るから」
と言ってくれた。確かに思い出なら欲しい。私は、
「ありがとう……」
と伝えた。