第31章 松野たちの花火大会 part.2
その後私たちは焼きそばを買い、席を取っているであろう花火が見えるところまできた。開始1時間前近くということもあり人は結構なにぎわいをみせる。私たちはなんとか同じような松を探した。そして、
「よっ」
おそ松くんは青い甚平を着た松野くんに話しかけた。松野くんは振り返り私たちを見て、
「おお、おそ松兄さん!」
と言う。
「お前1人で待ってたの?」
「ああ……チョロ松に色々食べ物とか任せたからな……んっ、隣のガールは一体……」
(ガール?)
「ああ、この子は俺と同じクラスの松野ちゃん」
とおそ松くんが言うと立ち上がる松野くん。そしてキメ顔で、
「こんな可愛いガールが俺たちと同じ苗字だったのか……まさにデスティニーだな……それとはじめまして。俺は松野家に生まれし次男、カラ松だ!」
(デスティニー?)
私はカラ松くんの言う一語一語に戸惑った。そして思ったこと。
(カラ松くんは変わり者だ)