第30章 おそ松くんからのプレゼント
なんと景品は落ちて取れたのだ。
「やったよおそ松くん! おめでとう!」
私は凄く喜んだ。
「いやーまさか取れちゃうとはね。はい」
とおじさんは私に景品を渡す。
「えっいや、これは彼が取ったもので……」
「あれ、だってこれ彼女さんにへのプレゼントじゃないの?」
とおじさんはおそ松くんに話しかける。私はそれを聞いて照れた。しかしおそ松くんはあっさりと、
「付き合ってはないから彼女じゃないすけどね。でも確かにこれはこの子にへのプレゼントなんで」
「なーんだ、付き合ってないのかよ。でもまあ今日何かあるといいな。ほら」
とおじさんは私に改めて景品を渡してくれた。
「ありがとうございます……」
受け取ると私はおそ松くんに、
「ありがとね。でもなんで急に?」
と言う。
「だって校外研修の時。ペンギン好きだって言ってたじゃん。でまあ色々してもらってるからお礼」
と普通な口調で話してくれた。私はまた、
「ありがとう……」
と感謝を伝えた。
(また1つ、思い出が増えた……)
ペンギンのぬいぐるみを抱きしめながら思った。