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とある双子たちのお話

第1章 実渕玲央の双子の話



「あ、征くん。
莉央にーはダメだよ」



そうはっきりと言い放った。
から否定の言葉が出てくると思わずに、赤司は隣に立つ少女へと視線を向けた。
目線をずらすことなく、しっかりと赤司と目を合わせる彼女は別に怒りをあらわにしているわけでもないが、それでもいつでも笑っている彼女が真剣な顔をしている様子は、赤司たちにとっても、また幼馴染として長年付き添っている実渕にとっても驚愕に近いものだった。
だからこそ、実渕は携帯を密かに取り出すとへとそれを向けた。



「玲央ねーに、バスケがあるように
莉央にーはバレーがある。
強くなるために、宮城の強豪校に入って、やっとレギュラー取れたの。
必死に努力して、玲央ねーに負けねーって口癖だったから。
やっと認められたから。
莉央にーには好きなバレーをさせて欲しい」



熱く語るその言葉に、全員がを見守っていた。
だけど、いい終えたと同時に恥ずかしくなってきたのだろう。
少しずつ顔が赤くなり始め、実渕の後ろへ隠れようとするが、携帯のカメラで映し出されているのに気がつき、葉山の後ろへと隠れた。



「ちょっ、頌子?」

「う〜…
恥ずかしいよ…」



照れてるに満足しながらも、実渕は撮った動画を双子の弟へハートのマークをつけつつ送ることにし、今から慰めるためにどうするか笑みを浮かべつつ近寄ることにした。




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