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とある双子たちのお話

第4章 黄瀬涼太の双子の話





「きっくん、遅いです」

「だから、ごめんって!
FBちゃんたちの準備に手間取ってて…
で、こちらは…?」

「僕の幼馴染です。
呼び止めました」

「KeIの幼馴染!
なになにーKeIちゃん、見せつけちゃってー!」

「そういうのではありません。
もう片方がドタキャンしたんです。」

「デルモの仕事?
ひどいなー
こんな可愛い幼馴染ちゃんをドタキャンするだなんて」



目の前で広げられる会話にはキョトンとした表情で見ていた。
一見、同い年に見えた茶髪の青年は、ジッと見ていると、年上に見えてきた。
だが、きっくんと呼ばれた青年は慶太と仲良さそうに話していることに首を傾げることになった。
何故年上の人と仲が良いのか。
慶太は立ち上がり、の手を握った。
そして立たせるなり、歩き出した。



「けーちゃん?」

「KeI!
連れて行って大丈夫なのかよ!」

「みんなには許可もらってます。
後はきっくんだけですよ」



そう言って、隣を歩き出した彼にFiloの画面を見せた。
いつも馬鹿してるグループに、いつの間にか送られていた幼馴染のこと。
話し合って決めたのだろう。
全員が同じOKのスタンプで返事していた。
幼馴染の話は聞いていた。
会いたい気持ちはどこかに持っていたらしい。
苦笑を浮かべたきっくんは自身の携帯を取り出して、同様のスタンプを押していた。

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