第2章 プロローグ
どうやら転生をしてしまったと認識しました。
ということは、前世の。というか記憶の私は死んでしまったということで。
私は仕方がなくこの状況を受け入れることにした。受け入れるしかなかった。
ということで今世(?)の生を受けたらしい私。
まだ生まれて間もないらしく1日のほとんどを寝て過ごしている。
現状をどうにか知りたいと行動しても、首が座っていない状況では周りを見渡しことさえできず。
(そもそもすぐに眠くなるんだよな、この身体)
赤ちゃんというのはこんなに不自由なのか。
ちなみに名前は乃亜と言うらしい。毎日叫ばれれば嫌でも覚えるわ!
苗字はわからないので日本なのか外国なのか、判断できない。
キラキラの美形さん、今世の両親らしいのだが、明らかに日本人の容姿ではない。かなりカラフルなので、そもそもここが前世の私がいた世界なのかすら怪しくなってくる。
あまりのキラキラっぷりに驚いて私が泣いたことを、両親は知らないだろうな。
「乃亜ちゃーん、パパでちゅよ〜」
私が初めての子供らしく、デレデレになっているパパさん。
アルビノが特徴的なイケメンなのだが……残念ながらにやけた顔の所為で台無しだぞ。
「あんまり構い過ぎると嫌われるわよ?」
ゆったりと微笑みながらパパさんをたしなめる、ママさん。
金髪に琥珀の瞳がとっても綺麗で、ふわふわしてそうだ。実際髪はふわふわで、抱っこされた時に触って楽しかった!
そんな日本人離れした容姿の両親だが、聞こえている言語は日本語だと思う。
ハーフとかクオーターとかなのかもしれない。
(結局大したことはわかってないな……)
なんらかの情報が欲しい。不安で不安で、仕方がないんだ。
これからがどうなるのかなんてわかりはしないが。早く大きくなりたいと強く思う。
(何が悲しくて精神年齢大人な私がオムツなんてしなくてはいけないんだ!)
べし、とパパさんの頭を叩いてしまったのは、仕方がないことだと思う。
八つ当たりは良くないがな!