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七人目のキセキ 【黒子のバスケ】 ※修正後

第6章 小学校中学年編



落ち着いた雰囲気を漂わせる、とあるブランドのお店。
ひくり、と頬が引きつるのを感じる。

視界いっぱいに広がる、カラフルな布。という名のドレス。
そして隣には機嫌良さそうに笑う、母の顔。

「母さん……これは……?」
「パーティーに着ていくドレスに決まっているでしょう?」

何をわかりきったことを聞いているの、と続く。
聞いてない。私は聞いてない!

「ちょっと服選ぶだけだって言ったよな、母さん」
「だから、服はドレスでしょう。それ以外は認めないわよ」

ちょっ、ドレス片手に迫ってこないでくれ! え、店員さんまでなんでそんな笑顔なんだ。

じわじわと包囲網を狭めてくる彼女たちに後ずさると、トンっと壁にぶつかった。
逃げ場所はない。万事休す、私!
結果はわかりきっているものの、それでも抵抗を試みる。

「ちょっと落ち着いたら……っ!」
「十分落ち着いているわ。ねぇ?」
「ええ、奥様。私達はいつも通りですわ」

いや、母さんはともかく店員さんはこんなじゃないだろう!?
そもそもなんで店員さんの数が増えてるんだ!?

抵抗も虚しく腕を掴まれ、拘束された。
はは……わかっていたさ……

「捕まえましたわ!」
「さぁ! 着せ替え人形になってね!」

遊ぶ気満々だったのかーっ、母さんは!

「うわ……嫌だーーっ!」

周りに味方はなく、私は彼女たちの気が済むまで着せ替え人形になるはめになったのだった。

もう二度と、母さんの言うことなんて聞くもんかー!

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