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七人目のキセキ 【黒子のバスケ】 ※修正後

第4章 小学校低学年編



しばらく抱きしめた後ーー

「あの、そろそろいいですか」
「あ」

良の存在をすっかり忘れていた。
慌ててそちらへ視線を向けると、どうやら少しむくれているようだ。

「良……悪い…忘れてた…」
「だと思いました」

未だに離れない祥吾は、そのままにするしかない。

「きょうは、僕とあそぶやくそくだったんですから。じゅうぶん待ちましたよ!」
「わかったわかった! 頼むから怒らないでくれ。……ほら、祥吾」
「嫌だ」

いやいやするように頭を擦り付けて首を振る姿に思わず顔を緩めるも、良をこれ以上待たせるわけにはいけない。
……これはこれで、美味しいというか。可愛いんだがな…

「今日の約束は良なんだ。それを途中でやめて、こうして時間を取ってくれたんだ。わかるな?」

言葉もなく頷き、離れたその顔は不満そうで、ほんの少し目尻が赤くなっていた。

「……乃亜さん。3人でバスケ、やりましょうよ」
「良……? いいのか?」

様子を見て何か思うところがあったらしい。
私の問いかけに頷きを返すと、祥吾を見た。

「バスケ、やりませんか?」
「……やる」

俯いていた顔を上げて良を見た祥吾の顔は、心なしか晴れ晴れとしていた。

……今更だが、これで性別逆転してある程度大きくなっていたら、大概私最低な奴だよな……
気を付けないといけないなぁ……
大人になんか、ならなければいいのに…なぁ……
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