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恋風

第5章 エールを君に




「ねぇ花織、風丸が君に話があるらしいよ!」
「え……?」

突拍子のないマックスの言葉に風丸が花織の方を向くと花織と視線が絡み合った。花織は不思議そうな、それでいて悲しそうな表情をしていた。風丸は花織をじっと見つめる。足には包帯を巻いて木野に支えられている花織は痛々しかった、顔も泣いたのか目が腫れていた。それでも風丸の視線が行くのは、やはり髪だった。風丸がぼうっと花織を見つめていると半田が鞄を持ち上げ風丸の横をすり抜ける。後は任せたから、そう呟いて。

「じゃあ俺たちは邪魔しちゃ悪いから帰るか!」
「そうだね。木野もそうするよね?」

半田の言葉にマックスが頷く。秋もは二人の会話で状況が分かったようでうんと返事をして鞄を取った。花織が動揺に声を漏らす、あまり風丸と2人きりにしてほしくなかった。話をするにも誰かに傍にいてほしかった。

「え、秋ちゃん……」
「花織ちゃんは風丸くんと話してから、ね」

子どもを諭すような言い方で、秋が花織に告げると三人は教室を出て行った。取り残された花織は戸惑いを表情に浮かべ、俯いた。風丸は静かに花織に歩み寄る。そしてゆっくりと口を開いた。
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