第19章 恋風の行方
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結局、壁山と影野の見た不審者というのは伝説のイナズマイレブンのメンバーだった会田さんらをはじめとした四人だった。何でも彼らはこの合宿が行われることを聞きつけて、マジンザハンド養成マシンなるものを持ってきてくれたのらしい。そのマシンは四十年前、伝説のイナズマイレブンのメンバーが中学生だった頃作り上げたものだとのことだ。
随分と大きな機械で、全長は7,8メートルはありそうだ。手動でサイドについているハンドルを回すことにより、マシンのベルトコンベアや仕掛けが動くような仕組みになっている。伝説のイナズマイレブンメンバーはこれを使ってマジンザハンド修得まで、かなり惜しいところまでいったらしい。
これを使えばマジンザハンド修得も夢ではない。そうとわかれば使わない手はなかった。チーム一丸となって協力し、円堂がコンベアを使うために交代でハンドルを回した。
長い時間をかけて円堂の挑戦をチーム全員で見守り、練習開始から1時間と数十分、ようやく円堂がコンベアを端から端までわたり切ることができた。円堂はこの挑戦により、完全に焦りを払拭できていた。自分一人ではなく、仲間がいることに気が付けた為だ。
だが、マシンを攻略してもマジンザハンド修得は叶わなかった。現に監督、鬼道、豪炎寺が放ったイナズマブレイクを止めることはできなかったのだ。
「やはりマジンザハンドは大介さんにしかできない幻の必殺技なのか……」
解決の糸口が見つからず、監督がぽつりと零した。その言葉がチーム全体に広がっていく。落胆の言葉が溢れていく。チームの空気は悪くなった、皆の表情の中に不安や諦めが浮かび始める。
「てことはいくら特訓しても」
「マジンザハンドは完成しない……」
誰かがそんなふうに口に出すたびにチームの雰囲気が悪くなっていく。このままではいけない、花織は思った。このままチームの士気が下がってしまったら勝てる物も勝てなくなってしまう。