第18章 君を想う
「今日、花織とサッカーをして良かったよ。花織が本当はどう思ってるのか、俺にはよくわかったから」
「どういうこと……?」
花織が首を傾げて一之瀬を見る。一之瀬はふっと微笑を浮かべながら花織を見つめた。
「本当はもう迷ってないんだろ?風丸のと鬼道、どっちを心から好きなのか。…………君のプレーを見ていて感じたよ、もう随分前から君の心は決まっていたんだろうって」
花織は驚くと共にますます不思議そうな顔をした。ドキドキと胸が鼓動を早めるのが分かった。花織はぎゅうと拳を握る。
何故わかったのだろう、確かに一之瀬の今の発言は的を射ている。……だが一之瀬の言っていることが全く持って理解できない。解説を求めるように花織は土門へ視線を送る。土門は花織と目が合うとにいっと笑う。
「俺も同じこと思ったよ。花織ちゃん」
「……どうして」
花織は唇を噛んだ。別に、彼らにそれが知れてしまってどうということはない。それでも、やはり彼らにわかるほどそれが露わになってしまっているのならば彼に対して迷惑だろうと思った。土門も一之瀬も、薄々花織がすでに心を決めているということは以前から悟っていたようだが、それを確信に変えたのはいったい何なのだろうか。
花織の問いかけに一之瀬が口を開く、そして答えをゆっくりと花織に告げた。
「花織、君のプレーだよ。サッカーでの君のプレー」
「私の……プレー?」
うん、と一之瀬も土門も花織に頷いた。