第18章 君を想う
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彼の特徴的な青が風に舞っている。
花織はタオルを畳むためにベンチに掛けていたが、その手は止まっていた。視線はじっと、その先の爽やかに笑う彼に向けられている。呆然と、流れるように走る彼を花織は見つめ続けている。この頃の練習はこうやって彼ばかりを見つめることが多かった。
気が付けばそうしている、部活の時はもちろん授業中も休み時間も、彼が視界に入ればそうだ。こうやって彼を眺めている。迷惑だとわかっていてもだ。それは無意識の中で行われていることなのだから、花織にどうにかできることでもない。
「気になるの?」
「……っ」
急に声を掛けられて花織はびくりと背を伸ばす。隣を見れば微笑を浮かべた秋が、花織の顔を覗き込んでいた。花織はたじろぐ。何となく気まずくて中断していたタオルを畳む作業を無言で再開させる。
「誤魔化さなくてもいいのに」
「……きっと、私が見ていても迷惑だから。……ね、それより円堂君どう?秋ちゃん、どうにかして彼を元気づける方法、見つかった?」
話しを逸らすために、秋の想い人である円堂の話題を花織がさり気なく提示する。花織の問いかけに、秋は見事につられて花織からすぐに円堂へと視線を逸らした。先日秋は、自分が円堂に何をしてやれるだろうと悩んでいたのだ。そして今の円堂はいつも通りに振る舞っているのかいつもの明るい円堂でいる。秋が何かしたのだろうか。
「見守ることにしたの」
「見守る?」
花織が不思議そうに問い返した。
「そう。夏未さんにも言われちゃった。こういうとき、マネージャーとして彼を見守ることも大切なんじゃないかって。なるほどなって、私思っちゃった」