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恋風

第15章 歪みきった関係




『雷門中学は地区予選に置いてあの帝国学園を下した恐るべきチーム!伝説のイナズマイレブン再びと注目が集まっています!!』
「……………」

少し遠目に見える蒼髪の彼を見つめて花織は目を細める。春奈と共に最前列に席を決めたのだから彼の姿はそこそこによく見えた。凛々しく逞しい、端正な顔立ちをしたまるで侍のような男らしさを持つ彼。大切な自分の恋人。何をおいても自分を大切にしてくれる彼、花織の傍にいてほしいときに絶対に傍にいてくれる彼。そんな彼に自分もこたえたいと思っているのに。

『さらに、昨年の優勝校、帝国学園が特別出場枠にて参戦!関東ブロックでの地区予選決勝において熱い死闘を繰り広げながらも惜敗した、超名門帝国!特別枠にて王者復活を狙います!!』

流れるように花織の瞳に次に映ったのは赤いマント。ドレッドヘアにゴーグルという不思議な取り合わせ。だが、彼が身に纏えばまるで皇帝の身に着ける装飾品のように思えた。威風堂々としたその姿は帝国の頂点に立つに相応しい。

……一年前からずっと思い続けてきた。花織の心を虜にして離さなかった彼。自分の心を偽ってまで私を守ろうとしてくれた人。今となっては忘れてしまいたいほど、複雑な思いを感じている人だ。

「花織先輩。花織先輩は、お兄ちゃんのこと、好き……なんですよね?」

隣に座る春奈が今は鬼道に向けていた花織の顔を覗き込むようにして問いかける。花織は不意を突かれて思わず身を引いてしまった。

「えっ……」
「この前、花織先輩が言ってたじゃないですか。お兄ちゃんが好きだって。……あれ、嘘じゃないですよね?」
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