第15章 歪みきった関係
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「花織、風丸が陸上に戻るってホントなのか?」
昼休み、彼と付き合い始めてからはほとんど風丸と昼食を摂り、午後を過ごしていた花織だが、今日は彼が教師に呼び出されてしまったために半田とマックスと昼食後を過ごしていた。最初は他愛もない雑談をしていたが、ふと思い出したように半田が花織に問いかける。
「絶対とは言い切れないかな……、一郎太くんも今はまだ悩んでるんだよ。どっちも大切だからって……」
「風丸は真面目だからねー。責任感強いし結構悩みそうな案件だよね」
マックスがうんうんと頷いている。そんな中、半田が花織に眉根を寄せて問いかけた。
「もしかして、花織も陸上に戻るのか?」
問いかけることは秋と同じだった。以前、花織に想いを寄せていた彼だ、花織がいなくなることに関して不安になるのも仕方がないことだといえるだろう。花織は朝と同じように半田に答えを返す。
「ううん。私はサッカー部に残るよ。……あんなことがあったから陸上には戻れないし、それに今は前みたいに早さを求める必要はないから」
あのもめごとの時にはこの二人に本当に世話になったと花織は思う。この友人たちには感謝してもしきれない。
「速さを求める必要がない?」
「うん。……二人には前にも話したことがあったけど、私が速くあるのは鬼道さんの目に留まるためだったんだよね……。でも今はそんな必要はないから」
「へー、それは風丸を選ぶってことなのかな?」
にやにやと面白そうに笑いながらマックスが花織を見る。花織は少し笑って見せ、分からない、と俯いて言った。
「うん。でもね……鬼道さんのこともやっぱり嫌いにはなれない。あのね……、マックスくん、半田くん」