第14章 真実と疑惑
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もう皆はスタジアムに入場するための準備をするために、スタジアム下の通路に降りていた。花織が急いで階段を下りれば円堂が大きな声で彼女の名を呼ぶ。
「月島!」
「ごめんなさい……!マネージャーの仕事を放棄したりして」
皆の元へたどり着くや否や、花織は深々と頭を下げる。きっと彼らの花織に対する待遇は厳しいものだろう、何せ敵チームのキャプテン鬼道と共にいたのだから。しかし、俯く彼女を取り巻く視線はさほど厳しいものではなかった。
「お疲れ、花織。仕方ないだろ。監督命令だったんだし」
「え……?」
半田の言葉に花織は顔を上げた。監督命令……?いったい、どういうことだろう。花織が疑問に思っていると半田の言葉にマックスが続く。
「帝国出身の花織だからこその仕事があるって、監督が言ってたんだよね」
「先輩、何やってたんですか?鬼道さんの弱点を探してたとか!?」
期待するような目で先ほど間一髪の目に遭い掛けた宍戸が花織を見た。しかし花織は状況が掴めずに戸惑うばかりだ。何も言い出せない彼女に今度は風丸と土門が助け船を出す。
「ただの書類関係の仕事だぞ?試合登録のためにここの学園長室に行ってただけだ」
「そうそう。この学校のセキュリティは面倒だし、何より帝国の生徒の付き添いがいるからね。多少なりとでもこの学校に詳しくて鬼道と知り合いだった花織ちゃんが適任だったってわけ」
めちゃくちゃな話だ……。花織はありえない作り話に唖然とする。だが誰がそんなことを言ったかはすぐに分かった。風丸と……きっと豪炎寺だ。頭の回るあの二人なら混乱を防ぐために花織が敵チームにいる理由を隠そうとするだろう。