第12章 瞳に映るのは
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「君も偉くなったものだね、この私に意見するようになったのだから。ん、鬼道?」
土門から報告を受けた鬼道は帝国学園へと戻ってきていた。さすがに今回ばかりは総帥の考えに納得がいかなかった。大切な人たちを守りたいのはもちろんだが実力を伸ばし、大会を勝ち上がってきている円堂たち雷門イレブンと正々堂々真剣勝負をしてみたいという気持ちもどこかあった。
「いえ、意見というわけでは」
「では批判かね?冬海にやらせたことが気にいらないのか」
影山は椅子にもたれ掛け、冷たい口調で言う。そしてすらりと長い足を組んだ。
「安心したまえ、私はバスに小細工をしろなどとは命令してない。雷門中が決勝戦に出ることを阻止しろとは言ったがね」
影山は不敵に笑う。
「そんなことしなくても……!」
いくら雷門が実力をつけてきたとはいえ、こちらは40年間無敗であった帝国学園。自分のチームを見ていて、雷門には負けないだろうという自信が鬼道の中にはあった。
「勝てると言いたいのか」
鬼道は頷く。
「100%必ず勝てると言いたいのか!」
突然影山が、机をたたき声を荒げて鬼道をサングラス越しに睨んだ。鬼道は驚き身を引く。影山はふんと鬼道を鼻で笑うと椅子を回転させ、鬼道に背を向けた。
「2つ教えてやろう。優れた司令塔のいるチームは試合をする前からすでに勝っているのだ!」
影山は力強く鬼道に叫ぶ。そしてゆっくりと背もたれに凭れ、ため息をつく。
「……そして、鬼道。以前にも言ったはずだが?」
総帥の口許が苦々しげに歪められる。
「淡い恋心などに現を抜かしていては勝利など得られやしないぞ」
鬼道はびくりと身を震わせる。そして俯き、失礼しますと呟いた。
「君は私の命令に従っていればいい。何も考えずにな」