第1章 prologue
それはもう、耳を裂くような怒鳴り声。
ドスのきいた、
デスボのような
そんな叫び声
「う"おおおおぉい!!!!!!
素通りしようたってそうはいかねえ!!!!」
思わずびっくりして跳ね上がる。
思わずその声のほうをみると、
先ほどのリムジンの横に人が立っていた。
「あ"ぁそうだぁ!!!てめぇのことだぁ!!!」
自分を指をさして怒鳴りつけるその人をみて
葵は目を疑った。
「・・・なにかのコスプレ・・・?」
白髪、ロングヘア、全身真っ黒な服装。
長身なその体と顔だちから、
明らか日本人ではないことは明白だった。
にしては、日本語がうまい。
ハーフとかで、本当は日本人なんじゃないかと疑うほどだった。
しかし今はそんな事を悠長に考えている場合じゃない。
彼は知り合いか?それとも私何かやらかした?
いろんな考えが、葵の中をぐるぐると駆け巡る。