第2章 start point
1段目には、シルバーの少し厳ついデザインが施され、真ん中に6角形にカットされた石が埋め込まれた指輪が7個。
2段目には、丸くカットされた石が空を飛ぶように羽の装飾が施された指輪が7個。
そして三段目には、上二つの指輪より大きな石が丸く球体にカットされた石がぶら下がったおしゃぶりが7個、綺麗に色を揃えて並べられていた。
「さっき言っただろう?波動には、七つの属性がある。それにはそれぞれ色があってね。石の色はその属性を表しているんだ。
葵くんから見て右から
橙・大空の属性
赤・嵐の属性
青・雨の属性
黄・晴の属性
黄緑・雷の属性
紫・雲の属性
そして藍・霧の属性だ。
そして上の段から順に、ボンゴレリング、マーレリング、そしてアルコバレーノのおしゃぶり。
これらが、この世界を保つ"21個の礎"、まとめて、"トゥリニセッテ"と呼ばれている。」
「トゥリニセッテ……
こんな装飾品が、世界を保つだけの力があるんですか?」
「当然これだけじゃ成り立たない。
ボンゴレリング、マーレリング、おしゃぶりで石の大きさが違うだろう?
それによって若干力のバランスが均等ではないんだ。
これがただ存在しているだけでは、恐らく直ぐバランスを崩して世界に歪みが生じ、崩壊してしまうだろう。
だからこそ、この石は指輪やおしゃぶりという形に象られ、人が常に保持できるようになっているんだ。」
「人でバランスをとってるってことですか?」
「そうだ。現に今ここにあるのはレプリカ、ただの模造品でね。本物のボンゴレリングは次のボンゴレボスとその守護者が。マーレリングはとあるファミリーのもと管理されているよ。」