第3章 少女の思考
「はぁ?」
「?」
ちゃんは僕を睨んでいた顔を少し歪めて、本当に、心底訳がわからないという顔をしていた。その態度に顔が歪み、舌打ちしそうになる。
「そんなの、、、」
少し怒った様にもとれるその声は確かに、はっきりとこう言った。
ただただ、淡々と………
『何も感じない』
と、、、
ゾワッと怒りの渦が、嵐の様な感情が僕を取り巻く。
人を殺すのに何も感じない!!?ならただアイツと同じじゃないか!!!
アイツとっ………!!姉ちゃんを殺したアイツと………!
何もかわらないじゃないか!!!
イカれてる……。話をするどころか、目の前に彼女が座っているという事だけでも、彼女が自分の視界に入っている事だけでも、嫌悪感で吐き気がしそうだった。
「へ、へぇ………そう…何も……ねぇ……」
「えぇ、何も。何も感じないし、何も思わない。それより、はやく説明してよ。私の質問に、問いに、答えて」
「あぁ、うん。そう、、、だねまぁ元々知っていた訳ではなくて、カマをかけただけだよ。そうだなぁ、、、最もらしい理由といえば死体が、そこに無いから。死体を運んでからまたもとの場所に戻ってくるなんて普通は可笑しいよ。だから、何か
元々はこの世にあらざるもの………というか、普通なら、手にしない物で………何かしたのかなぁって思ってね。ほら、類は友を呼ぶ………って言うじゃない?だからひかれあったのかなぁなんて。
ここには、能力を持った人達がいるからね」
こんなもの、よんでほしくないけど。
までは流石に言わない。というかさっきからキドがだんまりだ。ずっと黙っている。頭を整理してるのか何かわからないけれど、取り合えず僕は今、すこぶる機嫌が悪い。
出来れば、というか強行突破してでも、この場から出るか、彼女に出ていってほしかった。
ギリッと歯を食い縛る。たえなければ………たえなければ………姉ちゃんが死んだ事も全て泡になる。いや、ここで泡になろうが結局は何も無かった事になって僕らは無に返るけれど。
「ふーん。なるほどね。私の能力は、説明しにくいし、出来たとしてもわかりにくいと思うのだけれど……やれるだけやってみるか。そうだなぁ、私の能力は、、、」