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本当は…【黒子のバスケ】

第3章 再会


「大ちゃん!クラス分かったよ!」

桐皇高校はマンモス校だ、二人は手分けしてクラスを調べ桃井がユイのクラスはG組だと突き止めた。

「…でも、少し話したんだよね?」
「あぁ」
「なんで、ユイちゃんは大ちゃんから逃げたの?」
「俺にだって、わかんねぇよ」

G組に到着すると、青峰は高い身長を生かして教室の中を覗き込む。

いたっ!

ユイは窓側の一番後ろに座り、本を読んでいた。
早く声をかけたい一心で教室に入り、目当ての人物の前へと足を進める。違うクラスだなんて気にしてる場合じゃなかった。

「ユイ!」
「…」

パラリと、ユイの指がページをめくる。

「おい、お前ユイだろう?白凪ユイ」
「…」
「ユイちゃん!」

桃井も、教室に入ってきたと同時にユイに駆け寄り声をかけるがユイは顔を上げない。

「ユイ…ちゃん?」
「…」
「〜っ、おい!なんとか言えよ!」

ダンっと青峰がユイの机を叩くと、ユイがやっと顔を上げる。

「っ!」

白凪ユイの面影は残っていが、ユイの表情は無かった。

「…ユイ、お前…」

ごくりと、青峰も桃井も息を飲む。

「…見てわかりませんか?読書中なんですが…」
「…は?」
「邪魔、しないでいただけますか?」

ユイは読む気が失せたとばかりに、本を鞄の中にしまうと、呆然としている二人を置いて教室を出て行く。
それを止めたのは青峰の手だった。
ユイの腕を咄嗟に掴んで自分の方へと向かせる。

「ちょ、ちょっと待てよ!ユイ…だよな?」

無表情に、冷たい態度。

「…さぁ?」

口元を歪めたユイに青峰の力が抜け、ユイは足早に教室を後にする。
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