第15章 なんでこんなに汚いんだ
結局うちのチームが勝った。
2回やって2回とも勝った。
赤司っちの力はこんなところでも発揮されるのか....。
いやー、すごい。
私赤司っちと同じクラスでよかったと今初めて思ったよ。
体育が終わり、桃井さんに話しかけられた。
「由良ちゃん、おつかれさま!」
「そっちこそおつかれ!」
「由良ちゃんはドッジボール好き?」
「うーん....どっちかっていうと嫌いかなー。」
バスケは好きだけど、ボールを当てて当てられるドッジボールは痛みを伴うから嫌い。
「私も嫌いだなー。というか球技はバスケ以外あんまり好きじゃないかも。」
「ほんとそれな。」
桃井さんとは気が合いますなぁ。
話を終えて、それぞれの教室に戻って着替える。
席が端っこだと着替えやすくていいな、なんて思いながら着替える。
もうすぐ次の授業のチャイムが鳴ってしまいそうな時間だったから急いだ。
「柏木さん、汗拭きシート持ってない?」
「持ってるよ、はい。」
「ありがとう!」
汗拭きシートぐらい自分で持って来ればいいのに....。
女子なんだからそれくらい常備しておきなさいよね。
それに事前に体育あるって分かってて持ってこないってどうなの?
自業自得じゃない?
そんなことを汗ふきシートをあげた後に思った。