第14章 再テストの結果はどうだった?
うーん、次はどこに行こうかなぁ....?
適当にぶらぶら歩く。
適当に歩いているから当然目的地などない。
気になったところで適当に止まる、それだけだ。
あ、ここ....涼しそう....。
着いた先は、中庭みたいなところ。
緑色の柔らかそうな芝生とそこに立っている一本の大木。
風が吹くたびに草が揺れて、葉っぱが心地いい音を立てる。
とても気持ちのいい場所....。
こんなところがあったんだ。
ちょっと寝ていこう....。
部活、というものの存在を忘れて大木の根元に寝転がる。
「ちょっとだけ....おやすみなさい....。」
目を閉じてすぐに意識が飛んだ。
「....ん....。」
目をゆっくり開ける。
まだ視界が少しだけぼやけている。
えっと....ここでなにしてたんだっけ....。
見たことのない景色。
なぜ自分がここにいるのか分からない状況。
空は若干オレンジになってきていた。
テスト....終わって.....それから.....。
あれ....私....なにしてたんだっけ....。
部活、行かなきゃ。
怒られるかな。
うん、きっと怒られる....。
怒った赤司くんは怖いだろうな....。
怒られるのを覚悟して急いで体育館に向かった。