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トリップしちゃいました

第12章 ドリンク作りは難しい


「うん、まあ....ありがとう。感想聞かせてくれて。」


まあ、青峰くんがまずいと言わなかっただけいいか....。


とりあえず今日は全部この分量で作ろ。


「おう。こっちこそドリンクサンキューな。」


笑ってくれた。


まだ幼さが残るあの顔....で笑顔って....。


反則だろ....。


笑った青峰くんを思い浮かべて幸せに浸りながら残りのドリンクもさっさと作ってしまう。



ふぅ....やっと作り終わったぁ....。


はぁ、疲れたー。



ふと疑問に思ったことがある。


「このドリンク....とりあえず作っちゃったけどどんどん温くなってってまずそうね....。
特に夏なんかはこんな温いもの飲んでくれないんじゃ....。」


夏に向けて不安が頭をよぎる。


なにか手を打たないと....!



そんなことを考えていると、うしろから声が聞こえた。


「柏木、ドリンクもらえるか?」


「....虹村さん。はい、どうぞ。」


ドリンクを手渡す。


「お、今日はなんか雰囲気違うなぁ。誰?」


「蓮花です。一番初めにお会いしましたよね。」


「ああ、なんか久しぶりって感じなのにそんな感じがしねぇ....。」


「ふふ、そりゃあ毎日のように同じ顔を見てますし、その感覚は当然だと思いますよ。」


ふんわり微笑んでみる。


「やっぱ笑った感じとか違うのな。」


笑った感じ?


「なんですかそれ。」


「いやなんか、うまく言えねぇけどなんか違う、みたいな?」


「ふふふ。」


虹村さんが一所懸命表現してくれているところがなんだかおかしくて笑ってしまう。


「わ、笑うなよ....!」
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