第9章 お昼のあとの授業は眠たい
移動教室中の廊下にて・・・
「柏木が授業中に寝るなんて初めてじゃないか?」
そうかな?
赤司くんの言葉に首を傾げる。
「....そう?」
「ああ、俺の記憶ではないと思うが。」
「.....よく見てるね。」
「そうだな。」
否定、しないんだ....。
ほんとによく見てるなぁ。
「....そういえば....」
「ん?」
「....やっぱり、いい。」
「そうか。」
思わず夢で見た話を赤司くんにしようとしてしまった。
危ない危ない....。
私の話なんか聞いたってきっと退屈だろうし。
話さなくてよかった....。
隣で歩く赤司くんをちらりと見る。
やっぱり顔綺麗....。
顔だけじゃなくて、声とか立ち振る舞いとか素敵すぎる...。
私もいつかは赤司くんの隣にいても恥ずかしくないような女になりたい。
そう思った。