第6章 マネージャーになりたい
「柏木さん!俺とも話してほしいッス!」
黄色の頭の彼が近づいてきた。
「いいよ~。聞きたいこととかあったらどうぞ。」
「あ、じゃあ、なんで昼飯が飴なんスか?」
「やっぱり気になっちゃうよね~。
実は今、由良がねぇ、ダイエット中なんだー。」
適当なことを言っておく。
「え、ダイエットッスか?」
「うん、そだよー」
「ダイエットしてるのに飴は食べるんスか....。」
「好きだからね、由良が。
家にいっぱいストックあるし。」
「マジッスか!」
「マジッス。」
「朝飯とか夜飯とかどうしてるんスか?」
朝と夜ねぇ...。
ご飯食べてないなんて言えないよなぁ....。
「飴食べてるよー。」
「飴?!」
「うん。それがどうかした?」
「体に悪いッスよ、絶対!
マネージャーやるからには絶対食べるッス!」
「....由良と相談しまーす....。」
絶対、食べろ、か....。
私には答えられないなぁ。
だって、この体は由良のだもん。
私はどんなに由良が間違ってることしてるって分かってても由良を責められない。
だから、黄瀬くんに言われたその言葉には答えることができないんだ。