第6章 マネージャーになりたい
あ、そうだ....そんなこと言ってる場合じゃなかったわ。
桃井さつきちゃんに近づいて話しかける。
「....桃井さん。」
「な、なんですかっ?」
なんだろう。
由良と違うから緊張してるのかなぁ。
「あのね、由良から話聞いたんだけど、まだマネージャー
募集してる?」
「え、うん。」
「ぜひやらせてほしいんだけど、いいかな?」
「うん、助かる!」
笑顔が可愛い....。
「お、マネージャーやるのか。今日からよろしくな。」
隣で話を聞いていたらしい青峰くんが言う。
「うん、よろしく!私のことは柏木って呼んでくれていいから!」
「でもよ、お前の名前、違うんだろ?」
「うん、でも、いいの。みんなもまだ見分けつかないでしょ?慣れたら好きに呼んでくれていいからさ。」
「ん、わかった。」
青峰くんもまだ少年顔だねぇ....。
子供っぽさが残る顔も素敵....!
「よろしくお願いします、柏木さん。」
私が青峰くんの顔に見とれてあっちの世界に行きかけていたら、いきなり後ろから声が聞こえて驚いた。
「うひゃあ?!く、黒子くんかぁ...。びっくりしたぁ。」
彼の影の薄さって本物なんだなぁ、と今思い知った。
黒子くんもそういえばまだ幼さが残ってる....。
いやそれ言ったらみんなまだ顔が幼いよね。
「はぁ....若いっていいなぁ....。」
まぁ、私も若いんだけどさ....。
みんなまだ中学生だしね。
みんなから見たら私なんてただのババアだよなぁ。