第6章 マネージャーになりたい
赤司side
俺は若干疲れ気味で学校に着いた。
今日の柏木はよく喋る。
昨日はあんなに弱々しかったのに、一体どうしたというのだろう。
「ほら、赤司っち、早く行こう!」
元気だ...。
元気があるのはいいことだが、少々ありすぎる気もする。
もしかしたら、柏木ではないのでは....。
そういう考えすら思い浮かんでしまう。
もしや、これが柏木が昨日言っていた三人目のなのか....。
頭を悩ませながら、随分ハイテンションな柏木に着いていくのだった。
?side
あっれー、もしやあれは....。
ちょっと怖そうな顔、あの口、まさか....!
廊下を走っていく。
赤司っちの廊下は走るな、が聞こえた気もするが、それは無視して目的の人に向かって走る。
「にっじむっらさーん!」
「おわっ?!」
私が後ろから突進したせいで虹村さんが前に勢いよく倒れた。
「ごめんなさい!私ったらいきなり。どこか痛いところとかないですか?」
彼が怪我をしていたらどうしようと焦る。
「どこも怪我はしてねーけど、後ろから突進はねぇよなぁ?」
ひっ。
怖!....でも、ヤバい!
カッコイイ....やだ、惚れそう!
「てへっ。メンゴメンゴ!」
「メンゴメンゴ、じゃねぇよ!誰だよ、オメーは!」
あれ~?
確か昨日虹村さんが優しかったって書いてあった気がしたんだけどなぁ....。
「昨日はいっぱい優しくしてくれたじゃないですかぁ。
もう忘れたんですか?」
私がそう言うと、虹村さんの顔が驚きに変わっていった。
「え、待って、なんか聞いた声だと思ったんだけどさ、アンタ。柏木か!?」
「そうですよ~。もう気づくの遅すぎですっ。」
可愛く膨れて、上目遣いで見る。
「え、いや、嘘、だろ....?おい....!」
虹村さんはまだ信じられないといった顔でこっちを見ていた。