第25章 rainy day
「由良ちゃんの今日の髪、素敵だね!」
「え?」
お昼休憩の時、みんなでお昼を食べていると、さつきに言われた。
みんな、というのはカラフルな頭をしたキセキの世代たちとさつき。
親に作ってもらったであろうお弁当なりコンビニで買ったお弁当なりを丸くなって食べている。
私はというと、もちろん食べる気がなくて持って来なかったが赤司くんに食べろと怖い顔して言われたからこの雨の中傘を差してコンビニまで一緒に行った。
その結果、買ったのは二つのおにぎり。
味は何でも良かったから赤司くんに選んでもらった。
「ほんとッスね!イケてるッス!」
黄瀬くんも私の髪を褒める。
「むっくんもそう思うよね?」
「うん、由良ちんいつもより可愛いと思うよ~」
私の隣にいるさつきはその隣にいる紫原くんに同意を求める。
紫原くんはちらっとこっちを見てそう言ってくれた。
「いつもと違う感じがいい感じッス!ね?赤司っちもそう思うでしょ?黒子っちも!」
今度は黄瀬くんが赤司くんとテツヤに同意を求めようと話を振っている。
どうしてこんなに褒められてる?のか分からないけど素直に嬉しい。
「そうですね。柏木さん、いつもと髪型が違っていて素敵です。」
「あぁ、そうだな。」
テツヤも、素っ気なかったけど赤司くんも褒めてくれる。
慣れなくて思わず俯いてしまう。
『...ねえ、みんなが褒めてきてちょっと気持ち悪い。』
俯きながら意識の中にいるみさきなでしこに話しかける。
『何それ。素直に嬉しいって思っときなよ。』
『でも、なんか変...。』
『それだけ由良が可愛いってことなんだよ。自信持って!』
みさきなでしこにそう言われたが納得出来ずにため息をついた。