第23章 合宿
私が体育館に着く頃には練習がとっくに始まっていた。
少し遅かったみたい...。
コーチのところに行って遅れた理由を話す。
合宿二回目の遅刻ということでペナルティの量が増えてしまったらしい。
何するかとかはまだ聞かされてないけど、遅刻してペナルティを受けるのなんて私ぐらいだと思うからきっと一人で何かしないといけないんだろうなと思うと面倒くさいと思う。
さつきのところへ行く。
「さつき、遅くなってごめんね。」
「ううん、全然!」
やっぱりさつきがおかしい、ような気がする。
すぐどこかに行っちゃうしやっぱり落ち着かない。
でもそんなことを気にしている場合ではなくて、私は朝ごはんの準備に行く。
いい匂いがする。
佐藤さんは私が入ってきたのに気づくと近づいてきて割と大きめの袋を手渡してきた。
中は私が送ったタッパーだった。
「...洗ってくれたんですか。ありがとう、ございます。」
私は頭を下げてお礼を言う。
タッパーを自分の席に置いて最後のお手伝いをする。
今日のメニューは和食。
白米にみそ汁、焼き鮭というシンプルなメニューだ。
ここで待ってるのもなんだし、タッパーを部屋に置きにいくことにした。
タッパーは数こそ結構あるものの中身が入っていないから軽い。
部屋にタッパーを置き、すぐに食堂に戻る。
ここでまた遅れたら何言われるか分かったもんじゃない。