第23章 合宿
外に出て朝と同じようにドリンクを作る。
暑い...。
暑いのに寒い。普段はあまり出ない汗が出る。体が震える。
でも今はドリンクを作るのに集中しなきゃ。
今日は別に具合が悪いわけじゃない。むしろ元気なんだから。
さつきは寝てるだけだよ。寝終わったら起きてくる。あの人とは違うんだから。
自分に何度も言い聞かせながら手を動かす。
ドリンクを作り終え、それをクーラーボックスに入れる。
その数分後に十分休憩が入った。
休憩時間をちゃんと見たことがなかったから知らなかったけど、みさきなでしこが大量に作ったレモンのはちみつ漬けを部員たちが食べている。
ちゃんと役に立っているようで良かった。
みんなにドリンクを配りに行く。
そのついでに部員のタオルを回収したり怪我人がいないか確認したり一人でいるとマネージャーの仕事が本当に大変なのが分かる。
「部員の観察するのはいいけど、オメーはちゃんと水分補給してっか?つか桃井は?」
突然横から声がかかりそちらを振り向くと虹村さんが立っていた。
「...喉乾いてないから大丈夫。さつきは...寝てる。」
「ふうん、そうなのか。って、喉乾いてるからとかそういう問題じゃないって前言ったよな?」
「...部屋に、水がある。」
「なら取ってこいよ。」
部屋に入りたくないから首を横に振った。
「あ?なんで?赤司に言えばちょっとくらい部活抜けるぐらい出来んだろうが。」
「...とにかく私は大丈夫だから!」
虹村さんの話を途中で切り上げ走って他の部員のところに行く。