第23章 合宿
「で、オメーこんなとこで何やってんだよ。」
虹村さんの説教じみたものを聞き終わって、その辺のベンチで虹村さんと話をすることになった。
「暇だったから時間まで見てようかなと。」
「自販機の飲み物を?」
「うん。」
「そんなんでつまんなくないか?」
「何もしないよりはいいかなって。」
「桃井は?」
「寝てる。」
「そっか。」
短い短文の会話が終わって沈黙が続く。
まだ日中の練習までには時間がある。
「じゃあ俺たちの部屋来るか?」
「いいの?」
「あぁ、いいぜ。」
暇だから虹村さんについていった。
虹村さんの部屋には他の上級生二人と青峰くん、緑間くん、テツヤと黄瀬くん、赤司くん、紫原くんがいた。
神経衰弱をしているようだ。
緑間くん、赤司くん、紫原くんの三人は観戦している。
「虹村さんと柏木っちじゃないっスか!二人もやりましょうよ神経衰弱!」
「どうする?」
「やる。」
神経衰弱は割と好きだったから参加した。
私と虹村さんが入ってきたから最初から始めてくれた。
カードをランダムに並べて裏返すだけの簡単なゲーム。
じゃんけんで順番は青峰くん、上級生その一、テツヤ、黄瀬くん、虹村さん、上級生その二、私。
私は最後になった。
嬉しいような悲しいような。