第23章 合宿
最後まで当たりたくなかったチーム。
赤司くんのチームには他に青峰くんとあと虹村さんとよく一緒にいる先輩がいた。
青峰くんは戦力外、あの先輩はどうか知らないが赤司くんがいたからここまで進んでこられたのだろう。
試合が始まった。
赤司くんは上の句が詠まれると目に見えぬ速さで札を取っていった。
プロか、と思うほどに。
私も一度手を出してみたがあんな早く手を出すことは出来なかった。
諦めるのが手っ取り早かったがそんなことをしたら花火がもらえなくなってしまうかも。
それは嫌だから自分の近くにある取りたい札だけを取ることにした。
そうしたら負けても諦めたことにはならず花火はもらえる。
と丁度その時私の膝の目の前にあった札の上の句が詠まれ、札の上の蚊を潰すイメージで思い切り手を振り下ろした。
なんとか赤司くんの手が私の手の甲の上に乗ったが、...痛かった。
手の平は特に。
でも花火のためだと思って耐えた。
結局私たちは負けてしまったが取りたかった札は全て取れ、赤司くんに手の状態を心配されて嬉しかったから良しとしよう。
決勝戦は赤司くん率いるチームと緑間くん率いるチームだった。
接戦だったが、赤司くんのチームが優勝した。
優勝チームと入賞チームには豪華景品のが贈られた。
豪華景品「まいう棒とその他菓子の詰め合わせセット」。
そして優秀者が監督によって発表された。
赤司くん、緑間くんなど札をより多く取った者が主に名前が挙がった。
何故か私も名前を呼ばれた。
監督から私以外に図書カードが贈られた。
私に贈られなかった図書カードはコーチに贈られることになった。