第4章 多重人格の私
「柏木、そろそろ離してくれねーか?」
そう言われて、もう大丈夫だったから手を離した。
「オメー汗すげぇから、体拭いて着替えたほうがいいぞ?
そのまんまじゃ風邪ひく。」
そういわれて渡されたのは、体操着とタオル、それから汗ふきシートだった。
「俺着替えて荷物取ってくるから汗拭いてそれに着替えてな。」
「....うん。」
大人しくいうことを聞く。
虹村さんが保健室から出ていった。
えっと、まずは....
着てたの脱いで、
リボンを取ってシャツを脱ぐ。
もらったタオルで首周りから順に体を拭いていく。
えっと、次は、体操着着て....
誰のだ、これ。
大きいな。
広げてみるとかなり大きいサイズだった。
男子用かな?
だとすると虹村さんの?
考えるのは止めてさっさと上を着る。
下もスカートを脱いで靴下も脱いで汗を拭いてから、無駄に大きいズボンを....
穿けなかった。
大きくて。
仕方ないからスカートを穿く。
脱いだものはそのまんまにして改めて自分の恰好を見る。
体操着上は大きくて、半そでのはずなのにひじぐらいまで袖があるし、裾もスカートが隠れるくらい長かった。
涼しい....けどちょっと寒い.....。