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トリップしちゃいました

第23章 合宿


どれぐらいの時間が経ったのだろう。


障子が開いて誰かが入ってきた。


足音だけではさすがに誰なのかは分からない。


目を閉じていたからゆっくり目を開けてみる。


「あ、起こしちゃった?ごめんね。」


ピンク色の髪の毛が目に入った。


「...最初から寝てなんてなかったから別にいいよ。」


体を起こす。


「そっか。」


「...練習、終わったの?」


「うん。赤司くんに色々コツ教わったの。目指すは優勝!」


「...頑張って。」


「何言ってるの!由良ちゃんも頑張ろうよ!」


私の手を自分の手で包むように握って興奮したように言う。


さつきって勝負事には燃えるタイプなのかな?



「そろそろお風呂の時間だし行こっか。」


必要な着替え等を持ってお風呂場に二人で行く。


「そういえば由良ちゃんは百人一首得意なの?」


「....ううん。」


「そうなんだー。でもきっと楽しいし頑張ろうね。」


「...うん。」


脱衣所に着き、服を脱ぎ二人で浴場へ。


頭、体を洗い湯船に浸かった。


「はー、いいお湯ー。毎日こんなお風呂に入れたら幸せなのに。」


「...毎日はいい、かな。」


「えー、なんで?」


「...お風呂に浸かるのってあんまり好きじゃないから。」


「そうなの?」


「うん。」


「じゃあもしかして今も無理して入ってる?」


「ううん。...たまにならいいの。でも毎日はいいかなって。」


「そっかー。私結構長風呂しちゃう派だから先に上がっててもいいからね。」


「うん。...早速だけど、上がるね。」


「え、もう?体あったまった?」


「うん。」


「それならいいんだけど。あ、大部屋には一緒に行こうね!」


「うん。」


浴場を出て脱衣所で髪を乾かしたり体を拭いたりする。
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